鈴川の浜~富士山スカイライン~御殿場(ゼロ富士)

海抜ゼロメートルから富士山を目指す「ゼロ富士」。鈴川の浜・田子の浦からスタートして富士山本宮浅間大社~山宮浅間神社を経由するルートと村山道で村山浅間神社を経由するルートから富士山スカイラインで富士宮口五合目(標高2,400m)まで上る。下りは富士山スカイラインで御殿場へ走るサイクリングコース

コース概要
海抜ゼロメートルから富士山を目指す「ゼロ富士」。鈴川の浜・田子の浦からスタートして富士山本宮浅間大社~山宮浅間神社を経由するルートと村山道で村山浅間神社を経由するルートから富士山スカイラインで富士宮口五合目(標高2,400m)まで上る。下りは富士山スカイラインで御殿場へ。
距離:88.4km(浅間大社)、85.3km(村山浅間神社)
獲得標高:2,514m(浅間大社)、2,525m(村山浅間神社)

鈴川の浜・田子の浦~吉原宿

吉原駅からスタート
吉原駅の南口に出て田子の浦港の海への開口部へ進む。
こんもりと盛り上がった緑地に鳥居が立っています。
阿字神社里宮が鎮座していて周辺が「富士と港の見える公園」となっています。
明治~昭和には6連アーチ式の石水門が設置されていたそうです。
展望タワーに登れば
富士山と田子の浦港を見渡すことができます。
この公園の場所は鎌倉時代から戦国時代にかけて東海道の旅人を改める見附が設置されていて宿場町の機能もありましたが、高波や漂砂の害がひどく鈴川・今井地区に所替えをし、吉原宿と改名して栄えたそうです。しかしそこも高波や漂砂の被害にあい、より内陸の依田橋村へ、さらに現在の吉原本町へ吉原宿は所替えしていったそうです。
いかにも昔の防波堤・防風林と思われる際を通り
南側の海岸堤防に出る。
堤防上に「鈴川海浜スポーツ公園」
その先の海岸に出ます。
鈴川の浜で海にタッチ!
海抜ゼロメートルから富士山を目指します。
ここで海岸の石を一つ拾っていきましょう。
堤防から下って
鈴川の富士塚へ
鈴川の富士塚は、富士登山の前に身のケガレを払う場であったと考えられています。登拝者は海岸で水垢離と呼ばれる精進潔斎を行い、その際浜から玉石を持ってきて砂山に積み上げ、登山の安全を祈願したと伝えられています。
現在の富士塚は昭和51年に復元されたもので、高さは5m。崩壊防止のためコンクリートで固めていますが、発掘調査でその下に本来の富士塚があることが判明しています。
浜で拾ってきた石をこの奉納台に収めましょう。
富士市が設定した海抜0mから富士山頂(標高3776m)を目指す全長42kmの登山ルート「富士山登山ルート3776」の出発点にもなっています。
対岸の「ふじのくに田子の浦みなと公園」も出発点に設定されています。

ここから吉原本町へ向かいます。
吉原駅近くの地蔵堂の向かいに
鈴川の六地蔵が富士山を背に並んでいます。
踏切を越え東海道線の北側へ進み
東海道に入ります。
国道1号をくぐる。
東海道を東から西へ進むと通常富士山は右手に見えますが
海岸線にあった吉原宿が内陸に移動した為、元吉原手前から江戸時代の吉原宿をつなぐ東海道は大きく蛇行していて、富士山が右手から正面
そして道の左手へと見える位置が変わります。
この富士山が左手に見える場所は名勝「左富士」として知られ、歌川広重の浮世絵にも描かれています。(広重は藤沢の同様のスポット「南湖の松原左富士」も描いています。)
東海道は左に曲がりすぐにまた富士山は右手に見えるようになります。
和田川にかかるその名も「平家越え橋」のたもとに「平家越」の碑があります。ここは平家が水鳥の音を大軍が来襲したと勘違いして敗走したという逸話で有名な「富士川の戦い」の舞台となった場所。現在の富士川の河原からはかなり離れていますが当時はここらへんまで沼地が広がっていたらしいです。
現在の吉原の市街地に入っていきます。
岳南電車の吉原本町駅
吉原本町駅の先が市街地の中心のようです。
ただ昔の宿場町の面影は残っていません。
明治天皇が休んだ場所の石碑とか
復元された道標くらい

吉原宿~富士山スカイライン

吉原宿~富士山本宮浅間大社~山宮浅間神社

東海道から北に少し入った場所に明治時代の建築・旧順天堂田中歯科医院診療所兼主屋がありますが非公開で保存状態もあまり良くない。
「中央駅」という交差点にあるバスターミナル。
「中央駅」というからには昔鉄道が走っていたのかと調べてみたら最初からバスの「中央駅」らしい。
東海道はこの交差点を左に折れます。今回は斜め右へ進む。
それにしても交差点に面して建つこの建物の派手なことよ。
富士市の設定した「富士山登山ルート3776」からは外れて富士宮の富士山本宮浅間大社へ向かいます。
東名高速をくぐり
身延線と交差
入山瀬駅近くの鷹岡本町は製紙業と共に栄えた商店街が残っています。
第二東名をくぐる。
富士市から富士宮市に入る。
源道寺駅の横で身延線と交差
県道414号に入り
富士宮駅前を通過
富士山本宮浅間大社 一之鳥居へ
一之鳥居の横に建っているのは「静岡県富士山世界遺産センター 」
建築デザインはプリツカー賞受賞者である坂茂。
空気が澄んでいれば鳥居越しに富士山の姿が見えます。
本宮浅間大社まで歩道が延びています。
二之鳥居の手前にある「お宮横丁」には富士宮焼きそばや静岡おでんのお店が軒を連ねています。
ご当地グルメで焼きそばを推す地方は多いが、ここが先駆けとなったと思う。もちもちした麺に甘めの味付け、削り粉が降り掛かっているのが特徴かな(?)
富士山の伏流水が飲めます。
二之鳥居、三之鳥居と参道は続く
参道と並行して流れる神田川
浅間大社本殿横の湧玉池が源流となっています。
富士山に降り積もった雨や雪が地中に浸み込み長い年月をかけてろ過され集まり流れとなる「富士山の伏流水」が湧き出たもので豊かな水量を誇ります。
登拝者はここで禊を行い山へ向かったそうです。とりあえずここも水にタッチしておきましょう。
楼門前にある鉾立石は、かつて山宮浅間神社(浅間大社の元宮)と浅間大社の間で「山宮御神幸」として御鉾の渡御が行なわれた際に、鉾を立てた石です
本殿へと続く拝殿・幣殿は、本殿同様に駿府隠居の前年の慶長9年(1604年)、徳川家康が造営したもの。本殿と拝殿をつなぐ部分が幣殿で、拝殿・幣殿は国の重要文化財に指定されています。
富士山から飛んできた火山弾となぜか南極の石が置かれていました。
本殿は「浅間造り」という浅間大社独自の造りで、2階建ての楼閣造りになっています。
「山宮御神幸」の御神幸道を辿ってみる。
浅間大社前の道を少し上り
右折
若の宮町と阿幸地町の境の道を北上します。
「阿幸地北」で国道139号と交差。
「富士山道」と記された石のあるY字路を左に入ります。右に進むと村山浅間神社へ至ります。
上り勾配は4%くらい
富士宮富士公園線に入る。
国道469号と交差して
500mほど進むと山宮浅間神社の参道入り口
山宮浅間神社には本殿はなく、富士山そのものを神様(祭神)として遠くから拝む遥拝所があり、今でも古代からの富士山信仰の姿を留めています。
山宮浅間神社の参道に鉾立石が2つ残っています。
遥拝所は、富士山が噴火したときの溶岩流の末端にあり、長方形の石でできた柵(玉垣)で囲まれています。
空気が澄んでいればここから富士山の姿が見える、はず。
山宮から先へ進みます。
勾配は平均7%くらいに上がっていきます。
ちょいちょい急な箇所が出てきます。
県道72号(富士白糸滝公園線)と交差

吉原宿~村山道~村山浅間神社

吉原宿の道標から旧東海道へ進み
四軒橋の手前右側に「富士山村山道起点」の道標があるので村山道に進む
村山道(むらやまみち)は、富士山信仰の拠点である村山の興法寺(現在の村山浅間神社)を東海道から目指すために、江戸時代後期に設定されたルートです
吉原第一中学校前を右折すると
富知六所浅間神社に突き当たるので
お参りしていきます
神社を脇を進み左折
「伝法小東」交差点を右折して
直ぐを左へ入る
富士山に向かって進んできます
東名高速をくぐる
西富士道路の上を渡る
進んでいくと四つ角に道しるべの石と案内看板があります
村山道 道しるべ(辻畑)
"村山道沿いには、当時設置したと思われる石造の道しるべが、富士市域に5基、富士宮市域に2基現存しています。富士市内において村山道の道しるべが確認できる大淵地区では、南から順に
辻畑(つじはた)-横山(よこやま)-大峯(おおみね)-石ノ前(いしのまえ)-覆盆子平(いちごだいら)
に建てられています。"(富士市HPより引用。村山道マップのPDFもダウンロードできます)
徐々に周囲にお茶畑が広がっていきます
4%くらいの勾配で上っていきます
富士山村山道 道しるべ(横山)
富士山村山道 道しるべ(石ノ前)
富士山村山道道しるべ (覆盆子(いちご)平)
新しく追加整備もされているようで村山道の道標を辿っていけば道に迷いません
村山浅間神社へ
世界文化遺産の構成資産の一部としてに登録されている古社。かつての村山登山道の基点でもあった神社
富士山における修験道の中心地であり、明治時代の廃仏毀釈運動により廃されるまで、興法寺という寺院があった
現在は水は無いが水垢離場のあとが残されています
富士白糸滝公園線に進み
富士山スカイラインへ

富士山スカイライン~富士宮口五合目~御殿場

富士山スカイラインと県道72号(富士白糸滝公園線)の交差点から富士宮口へ進む
二桁勾配の箇所もあります
「西臼塚駐車場 6km」の看板から
距離表示が道脇に表示されるようになります。
標高1,000m地点の一合目看板
「西臼塚駐車場」はトイレと東屋くらいしかありません。
「西臼塚駐車場」を過ぎても距離表示は続きます。
動物注意看板はシカとウサギの2パターンありました。
富士宮市から一旦富士市に入る。
五合目へ続く道へ左折。
5合目まで12.8km。平均勾配は7%ほどなのですごくキツイわけではありません。
五合目までの残り距離表示になります。
富士宮市に入る。
標高1,600m地点の二合目
平地は晴れてても上っていくと雲の中に入ってしまうこともあります。
カーブが連続する「七曲り」。ここもそんなにきつくありません。
残り5kmから距離表示がデカくなる。

富士宮口五合目に到着。
標高2,400mは自転車で行ける道としては乗鞍に次ぐ高さ!
五合目から山頂へと登山道が伸びています
6合目まで徒歩15分くらい。
6合目には2軒の山小屋があります。
ここの自販機は300円。ここまで上げるのにコストかかりますしね、その価値はあると思います。
さらに10分くらい歩くと
宝永山の火口の縁に出ることができます。
五合目から下ります。
富士山スカイラインを左に曲がって御殿場方面へ進む。
ちょっとだけ上った後は
ず~と下りです。
水ケ塚公園には「森の駅 富士山」があるので休憩や飲食ができます。
どんどん下っていって
トンネルを抜け御殿場口の分岐を通過
自衛隊駐屯地の前を通り
御殿場駅へ
2020東京オリンピックで周辺がロードレースのコースになったので御殿場駅前には東京2020レガシー銘板があります。

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