鬼押し出し園~二度上峠

長野原草津口駅から北軽井沢を経由して江戸時代の浅間山噴火によって生まれた溶岩の景勝地・鬼押し出し園を見学。二度上峠を越えて高崎まで走るサイクリングコース

コース概要
長野原草津口駅から北軽井沢を経由して江戸時代の浅間山噴火によって生まれた溶岩の景勝地・鬼押し出し園を見学。二度上峠を越えて高崎まで
距離:84.6km
獲得標高:1,387m

長野原草津口~鬼押し出し園

長野原草津口駅からスタート
国道406号を少し走って
大津駅前信号を左折
吾妻線を跨いで
坪井大橋の下をくぐり吾妻川を渡る
国道146号(浅間・白根・志賀さわやか街道)に入って
北軽井沢方面へ進む
北軽井沢までは緩やかな上り
はじめ5~6%ぐらいありますがしばらく進むと2~3%に勾配は下がります
道沿いに草津白根山のビュースポットの駐車場
訪れた日は雲の中でした
道沿いにはところどころに花が植えられていて同じ嬬恋村の嬬恋パノラマラインと似た雰囲気があります
だんだんと前方に浅間山が近づいてきます(雲に隠れてますが)
北軽井沢方面へ左に入る
300mほど進むと
旧草軽電鉄北軽井沢駅駅舎に出ます

大正初期から昭和37年まで、半世紀にわたって軽井沢~草津温泉間を走り続けた高原列車・草軽電鉄
元々は「地蔵川停留所」という駅だったが、昭和4年この地区に法政大学村が開村されたことに伴い、大学村が駅舎を新築し草軽電鉄に寄附、名称を軽井沢の北側に位置していたので、「北軽井沢駅」と呼ばれるようになった。
欄間には駅を新築した法政大学を示す「H」の文字が白くデザインされ並んでいる。和洋折衷形式のデザインは善光寺をモデルにしたとも言われているそうです
草軽電鉄で当時の姿を現在までとどめている唯一の駅舎で、平成17年に改修工事が実施さ、平成18年に国の「有形文化財」に登録されました
現代の鉄道と比べて小さな規格の軽便鉄道
軽井沢駅前にも同様の草軽鉄道の車両が展示されています
国道146号の「北軽井沢」交差点に出る
出てすぐの場所にローソン
ローソンの駐車場に「浅間高原レース発祥の地碑」が建っています。1955年(昭和30年)本格的なロードレースの開催を目指して、マン島TTレースを参考に計画された全日本オートバイ耐久ロードレースがこの地で行われました
「パルコール村」バス停のある十字路を右折
キャベツ畑の間を進むと
正面に浅間山をとらえる!(雲の中だけど)
ポツンと建つ北軽井沢チーズ牧場
ソフトクリームいただきました!おいしそうなチーズも当然売られていましたよ
ゴルフ場の横を進むと
羽生田売店高原野菜生産直売所。ホットドッグとかスムージーとかもあるようでした
「幻のキャベツ」?気になる

右折して鬼押し出し園に向かいます
鬼押しハイウェイとのジャンクションの看板が見えたら
そのすぐ先の右手にガードレールが切れている場所が有り「鬼押し出し園 歩行者・自転車用入口」の看板が有るので
そこから鬼押し出し園の駐車場に入れます

鬼押し出し園~二度上峠~高崎

鬼押し出し園は「上毛かるた」の一番札「あ」に「浅間のいたずら 鬼の押出し」と歌われた群馬県民は全員名前を知っているスポット
1783年に起きた浅間山の天明大噴火による溶岩流が冷え固まってできた景勝地を有料で公開しています
 園内には東京上野の寛永寺の別院である浅間山観音堂が設置されています
この門は上野の寛永寺から移設されたもので
上野の山の戦いで彰義隊が付けたカタナ傷が残っているとか(ちょっと眉唾っぽい)
ジョン・レノン+オノ・ヨーコ+ショーンも訪れたようです
10時半と12時に無料のガイドツアー(40分)がありガイドさんから鬼押し出しの成り立ち、自然や歴史について解説が聞けますます
荒々しい溶岩が広がる大地に豊かな植生が育ってきています。将来的には富士の樹海のようになると予想されています。(鬼押し出し園は噴火から200年、富士の樹海は700年)
浅間山は現在も活動が活発な火山。噴火に備えたシェルターがあちこちに備えられ、国や大学、研究施設などのセンサーやカメラが多数設置され監視態勢が整えられています。状況に応じて噴火警戒レベルが引き上げられることが有ります
鬼押出し園から見た浅間山(左)と黒斑山(右)。観音様が寝ているように見えるとの見立て。観音様、お腹出てるね
浅間山
浅間山山頂付近の1950(昭和25)年9月23日の噴火で噴出された巨大な火山岩塊「千トン岩」(実際は3000t)は鬼押し出し園から目視で確認できます。
大きさは鬼押し出し園の展望レストランと同じくらいだそう
園の中心に鎮座する東叡山寛永寺別院浅間山観音堂
天明大噴火で最大の被害を受けた鎌原村に寛永寺の末寺があり、噴火罹災者の救済を時の寬永寺住職である「輪王寺宮(りんのうじのみや)」公延法親王が命じたという縁から、昭和33(1958)に創建されました
鎌原には50段の石段のうち35段が溶岩に埋まり15段だけ残された鎌原観音堂が遺されているとのことなので機会が有ればそちらにも参拝したい
展望台になっています
園内は表参道、裏参道、高山植物観察コースなど複数の散策コースが設定されていますが、この日は付近で熊が出没したとのことで一部コースが閉鎖されていました
見晴台
犬っぽい岩
溶岩に覆われた不毛の地が長い年月をかけて緑が芽吹き、根付いていく様子を感じます
ヒカリゴケが見られる場所も2か所あります。発光ではなく反射ですが確かに光って見えます
ここの売店にも「幻のキャベツ」のノボリが!
「419」という品種のことで柔らかく割れやすいため育てるのが難しくキャベツの大産地である嬬恋村で2軒の農家だけが栽培している希少な品種とのこと。直売所では早々に売り切れになり、柔らかくてお美味しいらしい。
駐車場から自転車用出口を出て

国道146号に戻り
少し北軽井沢方向に戻って右折
県道547号(長野原倉渕線)に入り二度上峠へ
途中、浅間大滝の入口。今回は寄りませんでした
この峠も平均勾配3~4%ほどでキツくありません
二度上峠に出ます
え、こんな浅間山の手前まで高崎なの?って感じですが平成の大合併で地方の主要都市はやたらとでかくなってますからね
峠の展望台からは浅間山を綺麗に一望できます。浅間山が雪で白くなっているときは実に見事な眺め。今回の逆コースで高崎側から上ってきて視界が開けて浅間山が見えると「おお~」となります
二度上げという名前から二段階に勾配の変化があるのかな?と考えがちですが北軽井沢側も高崎側も特にそういうことはありません。草軽電気鉄道の二度上駅(旧浅間駅)にあったスイッチバックに由来するとのこと
高崎へ下って行きます
カーブにナンバリング看板
山から里に下りてきました
「権田」交差点で国道406号(渋川松井田線)に合流
「権田」から400mほどの場所に「小栗上野介の寺」の看板
幕末、幕府側で近代化を進めた幕臣・小栗上野介は薩長との徹底抗戦を主張して罷免され、小栗家の領地の一つである現在の倉渕町権田の東善寺を一時仮住まいとしました
日本の近代化に貢献した優秀な幕臣で勝海舟のライバル的に描かれることが多い人物。2027年NHKの大河ドラマの主役。記念館もできるようです。
東善寺から8kmほど先に「道の駅 くらぶち小栗の里」
もちろん小栗上野介推しです
道なりに進み
烏川を渡った先で右手に入り
群馬八幡方面へ進みます
6世紀末から7世紀初頭頃に築造された前方後円墳・観音塚古墳に寄って行きます
東国最大級の石室に自由に入ることができます。国の史跡
石室内から30種300点にのぼる副葬品が発掘され、多数が国の重要文化財に指定されている
立って歩いて入れる立派な石室です
発掘された遺物は近くの観音塚考古資料館に収蔵・展示されている
すぐそばに上野国一社八幡八幡宮
天徳元年(957年)に源頼信が八幡荘に石清水八幡宮を勧請して創建されたと伝わる
群馬八幡駅から高崎駅へ

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